木曽川河床のチャート
国宝犬山城(現存する日本最古の城)の天守から眼下に見る木曽川床に,太古の世界に堆積したチャート層が横たわっている。河床はもとより,お城周辺や川沿い,こんもりとした山や周囲で眼にする露頭の多くは赤褐色をし,層状になっている。これは中・古生代(5.6億〜0.65億年前)に堆積した赤色チャートを中心とした砂岩・泥岩の互層である。赤色チャートは酸化鉄が含まれていることから赤い色をしているという。
犬山市の木曽川周辺のチャート層はかなり広範に分布しているので,観察や採取が容易です。ちなみに,お城の石垣にもブロック状に整えられたチャートが多用されています。