六枚屏風岩の地層
六枚屏風岩は,大規模な土柱が並列する特異な崖の地形として,天然記念物に指定されたものである。奥多摩山地の麓に南北に広がる加住礫層が,秋川の洪水の激流に寄って急な崖を作り,さらに侵食されて後退していく過程で,ほぼ等間隔に高さ10 m以上の6つの柱が形成され,それが6枚折り屏風に見立てられ,「六枚屏風」と呼ばれるようになった。この土柱は,文政年間の書物にも記載されている。このうち,第4柱が消失している。六枚屏風岩の崖では,数百年以上前から土柱が成長,崩壊を繰り返したと推定され,自然環境の移り変わりを知る上で貴重な文化財となっている。
この六枚屏風岩の前は,車が行き来する道路ですが,道路を挟んだ反対側は,秋川が緩やかに流れていて,キャンプ場になっています。そのため,子どもたちはこの広い川原で観察できます。しかも遊歩道が整備され,地層観察には適しています。秋川という「川のはたらき」によってできた地層だということを説明しやすく,大きな山の切り立った斜面から,大地の内部のようすも観察できます。