木下層は約12万年から13万年前に堆積した地層で、当時の関東平野は「古東京湾」と呼ばれる広い内湾が広がっていた。貝化石密集層は、浅海に生息していた貝が死んだ後、貝殻が波や潮流に流されて三角州の斜面に集積してつくられた。貝殻がお椀をふせたように積もっているのは、流されてきた証拠である。

この地層から関東平野の地層研究が始まった記念碑的な露頭であり、国の天然記念物に指定されています。触れることはあまりできず、土砂の崩落でだいぶ被覆されてしまいましたが、厚い貝化石密集層は見応えがあります。