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しばらく水につけて、やわらかくしておいた大豆だよ。
これを細かくすりつぶしたしたあと、ぐつぐつ煮るんだ。

とうふってどうやってつくるの?

今日は、お使いでとうふ屋さんに行った。
そのときに、こんなギモンがわいてきたんだ。
とうふが大豆からできることはお母さんから聞いていたけど、
「大豆はどうやって“とうふ”になるの?」ということ。
そこで、今日は思い切ってとうふ屋さんに聞いてみたよ!

とうふ屋さん、大豆はどうやってとうふになるんですか?

なーに、大豆をつぶして煮たものに、この「すまし粉」を入れて固めるんだよ。


へえ〜この粉でほんとうに固まるの?
どんなふうに固まるのか見てみたいな!

よ〜し! それなら明日の朝6時にお店においで。
とうふをつくるところを見せてあげるから。
次の日の朝…
朝が早いからとても眠いけど、がんばってとうふ屋さんに行くよ。

とうふ屋さん、おはようございます!

おはよう、よく来たね。
今からちょうどとうふをつくるところだから、となりで見ててごらん。
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煮たものをしぼって「おから」と、液体の「豆乳」に分ける。
豆乳は、白くて牛乳みたいな見た目をしているよ。 -
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ここで、豆乳にすまし粉をいれる。 -
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7〜8分よくかき混ぜると…ちゃわんむしみたいに固まってきたね。
それを型に入れ、おもしをかけて、よぶんな水を外に出すんだ。 -
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そしたら、とうふ1丁あがり! いや、80丁分できあがり!

わ〜! こんなふうにとうふはできるんだね!
とうふが固まるところ、おもしろかった!

すまし粉のパワーだよ!

すまし粉ってほんとうにふしぎ! もっと知りたいなあ…

よし、じゃあここでちょっと実験しようか。

実験?

食塩とすまし粉を、それぞれスプーン1杯ずつコップの水に入れてみるよ。
左が食塩、右がすまし粉を入れたコップだよ。


これで何がわかるの?

まあまあ、このまましばらく置いてみるとわかるよ。
ほら、さっきつくったとうふを食べながら、少し待っててごらん。

わーい! いただきま〜す!
数分後…

そろそろコップの中を確認してみよう。

はーい。えっと…
食塩を入れたコップは透明だけど…
すまし粉はコップの下に沈んでる!


そうだね。
すまし粉の成分は「硫酸カルシウム」といって、水にとけにくいんだよ。

う〜んと…それが、とうふとどう関係してるの?

水にとけにくいと、固める作用もゆっくりになる。
つまり豆乳がゆっくり固まるから、とうふがつくりやすいんだ。

なるほど! だから、ゆっくりていねいにかき混ぜていたんだね。

それに、とうふがなめらかに仕上がるからね。
他にも、海の水からとれる「にがり」という材料も、とうふを固めるために使われることがあるんだ。
にがりの成分は「塩化マグネシウム」で、すまし粉に比べると水にとけるのが速いんだ。にがりでつくったとうふは、大豆のあまみを感じやすいと言われているけどね。

へぇー、どっちにも、それぞれいいことがあるのかー。

そういうこと!

とうふ屋さん、今日はいろいろ教えてくれてありがとうございました!

おう! また、いつでもおいで。
早起きが大変だったけど、とうふのことをたくさん知ることができて楽しかった〜!
おみやげのとうふももらったし、今日の晩ご飯は、マーボーどうふをリクエストしようかな。
2024.12.4
※この記事はflashコンテンツ「まちかどサイエンス」(2008年ごろ)を再編したものです。