マスター,炭火を用いてうなぎを焼く理由は,赤外線(くわしくは遠赤外線:赤外線の中でも波長の長いもの)を用いて,表面をあまり焦がさずパリッと,中身はほっくり焼くことだということは以前から知っていました。
ところが,ふとした理科の仲間の言葉に刺激され,ガスコンロでは水蒸気が発生することの手がかりを得ました。
それを検証するには,七輪,炭,網…等々の準備が必要となり,正直寒さと腰痛でおっくうでした。
しかし,うなぎ屋さんに行ってうな重を食べてからは,元気が出てきてやる気も復活。資料を読み,取材を重ねる中で様々なことを知り得ることができました。
やはり,『一歩行動すれば,新しいことに出会う』のですね。
うなぎ屋さんでは「焼き鳥屋さんではガスを使って焼いているところがあるが,タレをつけて2度焼くとき,焼いた焼き鳥の水分でタレが薄まる」とも言っていました。
なぜ普通の炭ではなく備長炭を使うのかというと,高温で焼くときに,炭素以外の油やガスなどの燃える成分が少なく,長時間燃焼できるからです。また,炎や煙も出にくいためです。
卓上ガスコンロに使われるカセットコンロに入っているガスは主にブタンで,分子式はC4H10,プロパンガス(LPガス)の主成分はプロパンC3H8,都市ガスの主成分はメタンCH4です。いずれも水素Hを含みます。
近頃のうなぎ屋さんでは,あまり団扇であおいで煙を店の外に吐き出しているのを見かけませんが,団扇であおぐ理由は,次のようです。
★炭火の火加減を均一にする
★落ちた油の煙が付着しないようにする
★においで,客を誘い込む効果がある??
(c) by マスター(後藤富治)