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力:ニュートン/Newton/SI組立 力:ニュートン/Newton/SI組立

定義:

質量 1kg の物体に作用して 1m/s2 の加速度を生じさせる力


SI基本単位による表記:

kgm/s2

アイザック・ニュートン
力の単位ニュートンは,イギリスの科学者アイザック・ニュートン(1642年〜1727年)の名前からつけられました。
ニュートンは,数学,力学,光学などさまざまな分野で業績をあげた科学者です。中でも,リンゴは木から落ちるのに,月は地球に落ちて来ないで回り続けるのはなぜだろうか,と考えて,万有引力の法則(すべての物体は互いに引き合っていること)を導き出したことで知られています。

アイザック・ニュートンの肖像画(Sir Godfrey Kneller 画:1689)

(by Godfrey Kneller [Public domain])
アイザック・ニュートンの肖像画(Sir Godfrey Kneller 画:1689)
(by Godfrey Kneller [Public domain])
 
1 N ってどのくらい?〜乾電池
単1のマンガン乾電池にはたらく重力がおよそ 1 N です。

単1のマンガン乾電池の質量は 102.0 g富士通 黒 R20PUC の場合)。はたらく重力 W は,重力加速度 9.80665 m/s2 より,次のように求められます。

単一乾電池を持つ手

W=mg=102.0×103kg×9.80665m/s2=1.0002783N
単一乾電池を持つ手
なお,アルカリ乾電池の場合,単1乾電池の質量はおよそ 130 g で,はたらく重力も 1.3 N ほどになります。
1 N ってどのくらい?〜乾麺
「乾」つながりで,もう一つ。
うどん,そば,そうめんなどの(かん)(めん) 1 把()にはたらく重力も およそ 1 N です。

乾麺の 1 把は一人前の目安になっていて,質量は 100 g50 g1 把のものもあります)。1 把にはたらく重力 W は,次のように求められます。

日本そばの乾麺

W=mg=100×103kg×9.80665m/s2=0.980655N
日本そばの乾麺
なお,乾麺は()でると質量が 2〜2.5倍になります。
りんごにはたらく重力
ところで,万有引力の法則の発見のきっかけと言われるリンゴにはたらく重力はどれくらいでしょうか?

リンゴの規格は,10 kg ()めダンボール1箱に入る個数によって決められています。ダンボールのサイズは, 長さ 430 mm,幅 360 mm,深さ 210 mm で,2段詰めで包装されます。1箱に 40 個入れば 40玉,32 個入れば 32玉などといいます。
右の写真のリンゴの場合は,4+3+4+3=14 個が1段に入るので 28玉です。このサイズのリンゴ1個にはたらく重力 W は,リンゴ1個の質量を m とすると,次のように求められます。

単一乾電池を持つ手

W=mg=10kg÷28×9.80665m/s2=3.502375N
単一乾電池を持つ手
1 N よりだいぶ大きいですね。
なお,果物で1個にはたらく重力がおよそ 1 N になるものには,みかんやキウイがあります。