vol.26 - No.13 (2024年10月1日)

畑で作物を作るようになってから初めて迎えた夏は、暑さばかりでなく生えてほしくないさまざまな俗にいう雑草との戦いとなりました。雨があまり降らず作物の苗は上手に育たないのに、やっかい物の草たちは強い日差しにも土の乾燥にも耐えてぐんぐん成長し、ちょっと気を許すと畑一面を埋め尽くしてしまうほどです。背丈が高くなり切り倒した後も始末に困るヒメムカシヨモギ、マツヨイグサ、ヒメジョオン。背は低いのですが地をはうように大きく広がって育ち、草刈り機で刈り取りにくいコマツヨイグサ、カラスノエンドウ。やわらかい体で簡単に折れたり切れたりするのですが、水気が多く大きな体に育つイヌビユ。細い体で草刈り機にからみついてやっかいなメヒシバ、エノコログサ。人目につかないように地中をこっそりのびて、畑のあちこちから芽をのばし始める育つ力が大変強いヤブガラシ。畑の外から攻めてくるのは、つる先をぐんぐんのばすクズやカナムグラ。はうように成長するつる植物は、回転する歯で草を刈る草刈り機では上手に刈り取ることができません。このような草のほかにも小さな体の草たちが地面を覆いつくすように育つのです。畑で育つ草たちを困ったものだと伝えるような文を書きましたが、草たちは自分たちの命を未来につなぐために使命を果たしているだけなのです。除草剤などの化学薬品を使って根こそぎ枯らしてしまうようなことはしたくありません。私は、草刈りをしながら植物の姿を撮影したり、そこに住む昆虫たちなどの観察をしたりしています。作物の収穫以外にも得るものがあるので、頑張って手作業で草刈りをしています。できる限り自分の体を使って作物を育て、収穫の喜びを味わいたいと思っています。

さて今回は、この時期花がたくさん咲いて収穫しにくくなっている、ニラが育つようすを紹介します。