vol.28 - No.5 (2026年6月1日)

5月の上旬にクマガイソウの写真を撮るために福島県に行ってきました。行きは常磐線の特急ひたち3号に乗って泉駅まで行きました。1日目はとてもよい天気で、列車の窓ごしにたくさんの田の姿を見ることができました。田起こし前の田。田起こしがすんで水が張られた田。代掻き(しろかき)と呼ばれる田の土を細かくして平らにする作業中の田。田植えを待つ田。そして、田植え中と田植えのすんだ田です。それぞれの田を見ながら色々なことを思いました。まず思ったのは、田起こしを人の手で行ったらどれだけ大変なことだろうということでした。スコップとクワで畑を耕している私には、湿っていたり硬くなったりした土を耕すことの大変さがよくわかるからです。また、機械によって素早くたくさんの苗が植え付けられる田植えのようすを見たときには、苗をつかんで土の中に差し込み、そして上手に放す機械の仕組みをあれこれ想像しながら、その道具を作りだした人たちの知恵とそれによる進歩に、改めて素晴らしさを感じました。と同時に、ぬかるんだ田の中で田植え機を操作し、形の様々な田の隅々まで上手に田植えをする操作技術の素晴らしさにも感心しました、田起こしや代掻きをするのに使われるトラクターや田植えをする田植え機が開発されたことにより米作りが高齢になっても続けられるようになったことで、日本の米の需給率がなんとか保てているのだろうなどとも思いました。これからは遠隔操作で田起こしや田植えのできる技術も確立していくことでしょう。AIの利用により作業が自動化されることも遠くはないと思われます。会社で働くのと同じように室内でコントローラーを手にして農作業を行う、そんな若い人たちが活躍する姿を想像しながら、技術開発もAIの活用も進歩も、よい方向にだけ進んでほしいという思いが強くなりました。

さて今回は、5月が花の咲く時期となるランの仲間、クマガイソウが育つようすを紹介します。