サイエンスカフェ

サイエンスCAFE TOPへ
85 会目

第85会目 電話でね…ウーウー♪

雑記帳
1000円ちょっとで十二分に分解を楽しめた

  • ハンドル付き電話は,正式には 磁石式電話 といいます。ですから,ハンドルを回して電気を起こして通信していたことは想像できました。しかし,実際に分解して中を見ると,実に単純ながら巧妙に作られていました。

  • 発電機は,U字型磁石を3個も用い,ハンドルを回すと交流 30 V 以上は発生するすぐれものです。昔の映画で,野戦中にランドセルのような箱に入った電話機のハンドルを回して通信していたのが思い浮かびます。

  • また,2つのベルの音を良く聞くと,鐘打ち棒に向かって左が高音,右が低音になっています。したがって,2つの音階を出す工夫がなされ「リーン,リーン」ではなく「ジリリーン」と鳴っているのですね。

  • 受話器と発電機の作動の際のスイッチの工夫がすごいです。以下はマスターの推測ですが…

    ア)2つのスイッチがある。受話器を上げるとスイッチの1つが閉じ,外部と通話できるようになっている。もう1つは,受話器を置いたままで発電機からの信号を外部へと送り,また,外部からベルへの信号が入る。

    スペーサー
    受話器を上げたとき
    受話器を置いたとき

    イ)ハンドルを回すと,クラッチのように発電機のギアに繋がると同時にスイッチが開き,内部回路を遮断して,外部への発信を告げる。

    スイッチの開閉

    ※但し,マスターには,ア,イの接続の関係がよく分からない。(;∆;)
    詳しく知りたい方は,カバーの内側に貼ってあった配線図を解読してください。

    配線図
  • タイトルの『電話でね…ウーウー』は,マスターの田舎で,今回の電話を使っていた1960年代に流行した歌「電話でキッス」のフレーズでした。

(c) by マスター(後藤富治)