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73 会目

第73会目 冷た〜いお話(前編)

雑記帳
わかっているようで,わからない?

  • 『氷が融けているコップの水はジャスト 0 ℃』これホント?

下の写真を見ると,確かに 0 ℃ です。
しかし,温度計を静かにコップの下の方に降ろし,
しばらく置くと…

氷水の上の方の温度

…2 ℃。ちょっとだけ上がりました。

氷水の下の方の温度

つまり,コップ内の水の温度は一様ではないようです。

どうして,こんなことが起こるのでしょうか? たまたま今回だけ起こったのでしょうか?

みなさん,試してみる価値はあると思いますね。それには,できるだけ深いコップがいいでしょう。

…ちなみに,水は 4 ℃ のとき密度が一番大きく,0 ℃ に下がるにしたがって小さくなります。
マスターの想像では,このことによるのかな〜?

つまり,『冷たい 0 ℃ の氷が浮き,それよりちょっと温かい水が沈む』と。
「え〜,冷たいのが浮き,温かいのが沈むって? なんか変!」

  • 『ドライアイスよりも氷の方が危険』?

    だいぶ昔,出前化学実験の際,車からドライアイスを約3分ほど抱え込んで会場に運びました。

    そのとき,抱え込んだ腕が凍傷になり,治るのに1ヶ月かかりました。腕は半袖状態でしたが,ドライアイスは新聞紙で何重にも包んであり,ちょっとの間だからと気を抜いてしまったのがいけなかったようです。

    そして今回は,ドライアイスのBOXの中で凍らせた −40.1 ℃ の氷を取り出したときです。

    指先がペタリと氷にくっついてしまい,無理して引っ張ったら指の皮がはがれるところでした。

    運良く取れましたが,氷の表面が指で融け,その融けた水が −40.1 ℃ の氷によって一瞬に凍ったためだと思います。つまり,氷が接着剤の働きをしたのでしょう。お〜コワ!でした。

    もちろん,濡れた手でドライアイスを触ったりしたら……××ですぞ〜!!

  • 今回使用した温度計:『シンワ:H-8』−20〜50 ℃,長さ 15 cm

    (短いので冷凍庫に入るし,何かと扱いに便利)/530円。ネットで入手可能です。

(c) by マスター(後藤富治)