vol.28 - No.8 (2026年7月15日)

傾斜する畑の上の方に見慣れない草が芽を出しているのを発見したのは、昨年の6月28日のことでした。さまざまな植物の発芽や小さな苗の姿を見てきた私ですが、植物の名前はおろか見た記憶さえもなかったので、除草せずにそのまま育てることにしました。その植物の成長は早く、ぐんぐん大きくなって葉を広げ、みずみずしいきれいな緑色の姿になりました。葉のようすからすぐに単子葉植物であろうと分かったのですが、花を咲かせてくれるまでは名前を特定することができません。育て続けて花が咲くのを待っていると体はさらに大きくなり、葉の長さが10cmほど、株の直径も50cmを超えるほどになりました。それでもまだ花は咲かず、株の姿からだけでは植物の名前はわからないままでした。花が咲いて名前が分かったのは7月の中旬を過ぎた頃でした。ちょっと貧弱ではありますがツユクサとほぼ同じような花を咲かせたのです。名前はマルバツユクサ。体の大きさの割に花は小ぶりで、見た目はよいと言えなかったのですが、いずれ「おおきくなあれ」で紹介しようと思い、種ができて株の成長が止まるまで見守り続けることにしました。しかし、枯れるまで育ててしまうと、種がまき散らされ、そこら中から芽を出されて大変なことになります。株幅が1m50cmを超えたところで除草し、深く掘った穴の中に埋めました。それからおよそ10か月。何度も大雨が降った後の6月下旬のことです。草刈りをしていて唖然としました。昨年最初に芽を出した周辺はもちろんのこと、斜面の途中から下の方のいたるところで芽を出しているのです。特に雨が流れた水の道に沿ってたくさん芽を出しています。昨年1か所で育ち始めたマルバツユクサが、今年は畑の3分の2ほどの場所で育ち始めているのです。繁殖しないようにと気をつけたはずだったのですが…。想像以上の繁殖力を持つ植物の存在や雨水の流れによって種が拡散することなど、良い勉強ができたと思うことにして、これからは発芽して育つマルバツユクサの苗は1本残らず除草するぞと決心しました。

さて今回は、年1回4月から7月ごろに見られるオビカレハが育つようすを紹介します。