vol.26 - No.10 (2024年8月15日)
とにかく暑い夏でしたと書きたいところですが、暑さはまだ終わっていません。体の動きが鈍い状態も長く続き、回復に向かうであろう峠越えはまだ先のようです。毎年のように暑さの程度が高まり、夏を乗り切るために必要なエネルギー量が年々増えています。それに対し、備蓄できるエネルギー量が徐々に減ってしまう年齢となり、エネルギー消費量が備蓄の量を超えるのではと冷や冷やしながら過ごしています。基本的な生活のためにほとんどのエネルギーを消費してしまって、撮影などの活動に使うエネルギーが不十分な状態です。今までは10回から20回は色々な設定や構図でシャッターを押し、その中からよいと思うものを選んでいたのですが、こう暑いと数枚撮影しただけでもういいかということになってしまうのです。ちょっと見慣れない昆虫に出会ったときなども、炎天下では「調べても名前は分からないかもしれない」「カメラを向けても逃げてしまいそうだ」などと理由をつけて精力的に撮影に取り組めなくなってしまいます。「おおきくなあれ」のために育てている生き物の撮影ですら、日の光の当たり方がちょっと気に入らないだけで「明日撮影すればいいや」と先延ばしにしてしまいます。次の日撮影ができていればまだいいのですが、天気が悪かったり忘れてしまったりで、撮影しそこねてしまうことも少なくありません。生き物に向き合う時間は以前よりも確実に増えているはずなのに、気に入った写真が以前より多く撮影できているわけではないのです。しかし、まれにではありますが暑さを感じることなく撮影に夢中になれているときもあります。暑さも気持ち次第で何とかできると思うこともありますが、それを常にというわけにはいきません。体の持つエネルギーが生活を維持することで精一杯となる前に、少しでも余力のエネルギーがあるうちに、どれだけのことができるたろうか。暑い日が続く中で、そんな心配が頭をよぎります。
さて今回は、ずっと以前に紹介したツチイナゴを、もう一度動画付きで紹介します。