四季の教材 - No.22 (1997年2月15日)

2月は、私には一年で一番寒い月と感じられます。体感的にもそうなのですが、中学・高校・大学といった受験のシーズンでもあることで、いっそうその寒さが増す思いにさせられます。受験戦争という名のもとで、多くの子供たちが敗者としての傷を負うのがこの2月だからです。とは言っても多くの人は「今はほとんど進学できるじゃないか」とおっしゃるかもしれませんが、どこにでも進学できればよいと思っていたのは昔の話、今は目指す上位校以外への進学はすべて敗北、進学してからこんな学校に通わなくちゃならなくなったという思いで、心が荒れるのです。

本題からはずれたことを、長く書いてしまって申し訳ありません。今回は、寒い冬の中にあっても、生まれたばかりの乳飲み子のような小さな命が、必死で生きるようすを中心に紹介します。空き地などの植物は枯れて、地肌が多く見えてはいますが、よく見ると小さな植物の芽をたくさん見つけることができます。人間が生きていくうえで大切なことを、さまざまな自然に触れることで学びとっていきたいものです。