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93 会目

第93会目 魔鏡らしきモノを鑑定

雑記帳
鑑定したモノのあれこれ

マジカルミラー

  • 講談社発行の『なかよし』1993年 9・10月号の「セーラームーン」応募者全員サービス品で,ネットでもまだ入手可能(約1,000円)です。

  • マスターは,この魔鏡現象の仕組みを,裏面から細い凸部の月形を打ち付け,鏡面にできたわずかな凸部を磨いたと推理しました。
    したがって,何度も磨いているうちに,映りが不鮮明になります(写真)

    磨きすぎたマジカルミラーの像

    それは,鏡面の凸部の境がなだらかになってしまったからと思います。ネットで他の方も「あまり磨くと良く映らなくなる」と述べていました。

磨きすぎたマジカルミラーの像

西漢見日之光鏡

  • 「見日之光鏡」の『日』は太陽のことで,「太陽の光で見る(投影する)と輝く鏡」という意味だそうです。

  • 「西漢」は,中国の前漢(紀元前206年〜8年)の時代の別名です。都を西の長安(西京)に置いたことに因んだものです。

    したがって,マスターのものが本物だったら,紀元前ということになりますので,その模造品でしょう。

    これもネットオークション等で出回っており,約1,000円で入手できそうです。

  • 一見「青銅鏡」に見えますが,おそらく銅と亜鉛の合金,真鍮(しんちゅう)だと思います。

    表面を磨いたときに真鍮色になりましたが,青銅(銅とスズの合金)の場合は,スズの割合にもよりますが一般的に銀色です。銅を融かす際にスズを加えると低い温度で融かすことができるのですが,多く加えるほど銀色を帯びます。

    また,側面を削っていった際に,青銅であれば硬くてもろく割れやすいのに対して,柔らかく割れにくい感じでした。


ご留意点

  • 今回の2点に類したものは市場に出ています。それらの出品や入手したものが『魔鏡』と言える本物かもしれません。

    今回,マスターが入手した2点の鑑定?は,あくまでも推測です。

(c) by マスター(後藤富治)