サイエンスカフェ

サイエンスCAFE TOPへ
77 会目

第77会目 パラボラアンテナの不思議

雑記帳
疑問は知ることにつながり,うれしくなります♥

  • 今回は,数年前から気になっていた家庭用パラボラアンテナの受信機の位置を,ようやく解明することができました。
    マスター,多少は物理の心得があるものの,身の回りにはまだまだ不思議なことがいっぱいです。
    何気ないものでも,目の置きどころを変えることで『え〜,どうして?』と疑問にもつ感覚は,歳をとっても変わらないなあ… と,そんな自分に気づいてうれしくなります。

  • パラボラアンテナのお椀の傾きを,電波の向きに対して垂直よりも平行に近づけると,受信電波量は減ります。それは,鏡やソーラーパネルで太陽光をたくさん集めるときを想像するとわかりやすくなります。

  • 地球観測衛星用のパラボラアンテナの写真では,焦点の位置に受信機の矢印を書きました。しかし,実際は,そこに小さな反射板があり,反射された先に受信機があります。
    詳しくは,https://den-gyo.com/labo/kouza/kouza11.htmlアンテナ博士の電波講座:第11回』を参照してください。

  • 静止衛星は,地球の回転と同じ時間で回らないと,地球上の同じ場所に見かけ上静止しません。
    もし衛星が地球上にへばりついて回ると,1周するのに1.4時間しかかからず,静止しません。地球からの引力が小さくなる高度 約36,000 km になると,1周するのに24時間かかるため,ちょうど見かけ上静止します。これは,地球約3個分が入る距離です。

  • 北海道のパラボラアンテナの写真は西中裕一さん,沖縄の写真は琉球大の吉田安規良さんにいただきました。
    沖縄のものは,コンクリートの土台に頑丈に取り付けてあります。それは,台風が頻繁に来るのでそうしている……とのこと。

(c) by マスター(後藤富治)