ところで……こんなに安いモノなのに,いったいどんな構造になっているのでしょうか?
つまり,スイッチを切り替えると,
どうして,温めたり,冷やしたりできるのでしょうか?
【予想】
- (ア)特別な半導体に電気を流して,温めたり冷やしたりしている。
- (イ)温めるときは電熱線で,冷やすときはファン(扇風機)で冷やしている。
- (ウ)エアコンのように,あるガスをコンプレッサーで圧縮・膨張して,温めたり,冷やしたりしている
- (エ)その他
さあ,みなさんはどう思いますか?
ここで,コーヒーでも飲みながらじっくり考えてください。
マスター,保温はヒーターで,冷温はファンかな? と思っていました。つまり(イ)だと思っていたのです。現にUSB電源を入れるとファンの音が聞こえていましたからね。
でも……と思い,マスターのイタズラ癖で,さっそく分解してみました。
裏ぶたのネジを外して開いてみると…
やはり,フィン(放熱版)とファンが見えてきました。
これで熱を逃がしているのだな。
でも,意外とシンプルだな〜。
と,つぶやきながらそのフィンを取り出してみると…
なんと!!
4 cm 四方のペルチェ素子(半導体部品の一つ)が1枚,フィンの表側に貼り付けてあったのです。
Oh, great! まさに「アッと驚く為五郎」でした。
ペルチェ素子は,電流を流すと片方が熱くなり,もう片方が冷えます。流す電流の向きを逆転すると,その効果も反転します。
つまり,カップを置く面が,電流の向きを逆転するスイッチ1つで温と冷になる優れものです。
どうりで軽くコンパクトになるはずです。シンプルな構造だからこそ,できるのですね。
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