さて,左次の色紙(いろ がみ)は何色に見えますか?
黄色
ということは,あなたの目には黄色の光が届いたということですね。
今度は,この紙を真っ暗闇の中に置いたらどうでしょうか?
真っ暗闇に置いたら,色も何も見えないでしょう?
そうですね。
太陽等の白色光が黄色の色紙に当たると,黄色を反射して目に届くわけです。
もう少し詳しくいうと,太陽光は次のスペクトルのように,たくさんの色の光が合わさって白色光になっています(第26会目参照)。
マスターは,このスペクトルを切り取り,輪にしました。
これがマスターの色相環です。
先ほどの色紙の場合,黄色(色相環の1番)の補色である青色(9番=1番の反対側)が色紙の中に吸収され,残りが反射光になり,その合体を脳が黄色と判断していたというわけです。
さあ,いよいよ本題です。
マスターの勘(なんとな〜く?)では,金の黄金色は真っ黄色ではなく,黄色にわずかに橙色が入っているような輝きに見えます。
マスターの色相環でいうと,1番と16番あたりでしょうか? 金に光が当たるとその補色,8番と9番あたりの緑みの青が金の中に吸収されて,残りの光が反射し,それが金属光沢と相まって黄金色となるわけです。
え〜,金の塊の中に,緑みの青が入ってしまうの?
そうなのです。
では,その証拠をお見せしましょう。
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