さて,このように食紅を11から110の濃さ,そして1100へと薄めてきました。
ここで問題です。
この調子で110ずつ薄めていくと,どれくらいで食紅の赤色が見えなくなるでしょうか?
【予想】
- ア)百万分の1(1ppm:6番目のくぼみ)の手前
- イ)百万分の1(1ppm:6番目のくぼみ)以降
ここでコーヒーブレイクしながら,考えてみてくださいね。
よろしい方は…
結果はこの通りです。


みなさんは,どのへんで食紅の赤色が見えなくなっていますか?
マスターの目では,1100,000(10万分の1:5番目のくぼみ)かな?
いやマスター,ほんのり赤いよ
すると,次の6番目でしょうか?
ちょうど 1ppm のところだね
どうですか,みなさん。なんとなく 1ppm が実感できましたでしょうか?
昨年の夏,マスターの住んでいる地域では,かなり頻繁に「光化学スモッグ注意報」が出されました。
光化学スモッグ注意報は,光化学オキシダントの1時間値が 0.12ppm 以上で,その状態が続くと予想されるときに出されるものです。
この食紅水溶液をさらにあと3回同じように薄めていくと,1ppb(ピーピービー),11,000,000,000(10億分の1:9番目のくぼみ)になります。
そして,さらに3回薄めていくと,1ppt(ピーピーティー),11,000,000,000,000(1兆分の1:12番目のくぼみ)となります。これは,環境ホルモンが問題視されるときに用いられる濃さです。
お暇な方は,ぜひあと6回薄めて実感してみてください。
気の遠くなる薄さですね…(^_^;