大日本図書

教科書いまむかし

教科書紹介 中学校保健体育編

← 8平成29年(2017年)
学習指導要領
「社会に開かれた教育課程」の提起

平成29年の学習指導要領では、子供たちが未来社会を切り拓くための資質・能力を一層確実に育成するとし、その際、子供たちに求められる資質・能力とは何かを社会と共有し、連携する「社会に開かれた教育課程」が重視されました。
知・徳・体にわたる「生きる力」を子供たちに育むため、「何のために学ぶのか」という学習の意義を共有しながら、授業の創意工夫や教科書等の教材の改善を引き出していけるよう、全ての教科等で、①知識及び技能、②思考力、判断力、表現力等、③学びに向かう力、人間性等の三つの柱で再整理されました。
また、知識の理解の質を高め資質・能力を育む「主体的・対話的で深い学び」を実現するため、学校全体として、教育内容や時間の適切な配分、必要な人的・物的体制の確保、実施状況に基づく改善などを通して、教育課程に基づく教育活動の質を向上させ、学習の効果の最大化を図るカリキュラム・マネジメントが確立されました。

中学校保健体育科の改訂のポイントや追加された内容は、以下の通りです。

  • ◦心と体を一体として捉え、生涯にわたる心身の健康の保持増進や豊かなスポーツライフの実現を重視。
  • ◦体力や技能の程度、年齢や性別及び障害の有無等にかかわらず、運動やスポーツの多様な楽しみ方が共有できるよう内容を改善。
  • ◦体験的な活動を重視して、「する・みる・支える・知る」のスポーツとの多様な関わり方やオリンピック・パラリンピックに関する指導を通して、スポーツの意義や価値等に触れることができるよう内容を改善。
  • ◦現代的な健康課題の解決に関わる内容や心肺蘇生法等の技能について内容を改善。

第1学年の体育理論で「運動やスポーツの多様な楽しみ方」、保健分野で「調和のとれた生活」、第2学年の保健分野で「がんの予防」が新しく入りました。
また、保健分野の第1学年「ストレスへの対処」に、「ストレスへの対処のしかた」が、第2学年「心肺蘇生法」に、「AED の使い方」が身に付けるべき技能として新たに入りました。
大日本図書では、令和3年に『中学校保健体育』を発行しました。
その後、情報の更新などを行い、令和7年以降も継続発行しています。

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