vol.27 - No.14 (2025年10月15日)

クマに畑や納屋を荒らされた、クマに人や家畜が襲われたということがほぼ毎日のように起きています。そのようなニュースが頻繁に報じられる中、9月の下旬に可愛らしい姿のリスが、本格的に駆除されることになったというニュースを耳にしました。やはり、自然に任せての野生動物との共存は、難しいことなのだなと今更ながらに思いました。私が耕す畑の周りにもリスがたくさんいます。作業をしていると、ケンケーンとかカッカッカとかリスとは思えない声で鳴いているのがよく聞こえます。大きなしっぽはさほどふさふさしているとは思えず、鼻先が尖り大きな丸い目は出目気味で私にはかわいいとは思えません。クヌギやコナラの実を食べるようすは可愛く見えるのですが、作物に対して悪さをすることが頭にあるからでしょうか可愛く見えなくなります。人の心は色々な経験や環境によって、同じものを見ても同じように感じるものではないのでしょう。最近、きれいにつるを伸ばし葉を一面に広げるように育ったサツマイモが、根元付近で掘り起こされ食いちぎられました。陽の傾きかけた午後に畑を訪れ、葉をしおれさせぐったりしたサツマイモの姿を見て、退治するしかないかなという思いが沸き上がりました。リスばかりでなくハクビシン・アライグマ・タヌキ・カラスが悪さをすることは分かっていて、ニンジンが掘り起こされたりナスやキュウリがかじられたりしています。農家の人が使っていた捕獲用の罠も畑の隅に置いてあります。何度も餌をつけて仕掛けようかと思いましたが、まだ使ったことはありません。役所からの指導があって捕まえても処理に困ることもあり、獣たちの生きる権利を考えると実行に移せないのです。病原菌をまき散らす、作物を荒らす、人などに危害を与えるなどといったことで、殺さなくてはならなくなったことは理解できますし必要を感じていますが、殺すということに対し鈍感になり、身勝手な考えで命を奪ったり粗末にしたりすることがないようには心がけなければと思っています。

さて今回は、ヒメアカタテハの紹介です。蛹化や羽化のようすを含め、4回に分けて詳しく紹介します。まずは、卵が3齢幼虫になるまでのようすです。