vol.27 - No.6 (2025年6月15日)
気温も湿度も高い梅雨の時期は食べ物の腐敗が早く気をつかいますが、飼育する昆虫たちの餌の管理にも気をつかう必要があり手間がかかります。水分が必要となる植物が餌の場合は水を与えなければなりませんが、水を与えることによって飼育ケースの中の湿度が高まり食べ物にカビが生えてしまいます。餌として与えやすいキュウリやリンゴも、冷蔵庫に保管してあるのですが、冷蔵庫から出すとすぐに腐り始めます。こまめに餌を変える必要があって手間がかかるというわけです。しかし、色々することがあると、つい見た目の判断でまだ替えなくても大丈夫と先送りしてしまいます。すると、翌日にはとんでもないことになっていることがよくあります。取り替えずにそのままにした餌が、白いカビの菌糸に覆われて綿菓子のようになっているのです。前日には菌も胞子も見えなかったのに、ものすごい速さで成長し姿を現すのです。見た目で確認できなかったからといっても油断はできません。とは言うものの、もし菌や胞子、微生物などが見えて確認できたら気持ちが悪くて大変でしょう。見えないので平気で過ごしていますが、私たちの身の回りには顕微鏡などを使わないと確認できない生き物がたくさんいます。ほとんどの生き物は私たちに害を及ぼしません。また、有益なものもいますが、中にはとんでもない悪さをするもいます。それらの生き物が繁殖しやすいこの時期、見えないからと油断せずに特に気をつけて過ごさなくてはと思います。ですが、やはり…カビを生やさずに飼育するのは簡単ではありません。
さて今回は、モンキアゲハの3回目。モンキアゲハの最終回となる今回は、蛹が羽化して成虫になるようすを紹介します。