vol.27 - No.3 (2025年5月1日)

新緑の美しい季節になりました。青々とした(なぜか緑々と言いませんが)きれいな緑色の葉に包まれた野山は、地球に生きる多くの生き物に、これから安心して生きていけるよと微笑みかけてくれるように見えます。野山が美しい緑におおわれる前の4月は、緑色が少しずつ濃くなり花を咲かせるものもあって変化に富んでいます。すくすく成長する姿には力強さを感じ、見る人を元気にしてくれることでしょう。しかし、数年前より広い畑の利用を任された私には、「したくない」でも「しなくちゃならない」そんな仕事が増えてしまいました。それは、畑の雑草(この言葉は使いたくないのですが)取りをしなくてはならないことです。畑の仕事の大部分は雑草取りと言ってもいいのではないかと、今は思っています。秋のうちから芽を出して育ち始める越年草と呼ばれる草の、ホトケノザやマツヨイグサ・カラスノエンドウ・ウラジロチチコグサ・ハルジオンがぐんぐんと育っています。近年はナガミノヒナゲシやアメリカフウロといった外来種も目立つようになり、その繁殖力の強さには驚嘆という言葉がぴったりするほどです。これらの草たちは放っておくと畑全面をおおいつくしてしまい、枯れるまたは枯らした後の残骸の始末にも大変な労力が必要となります。春に発芽する草たちのおびただしい数の小さな芽も育っています。大きく育つ前にしっかりと除草することが大切で、これから先の畑仕事の大変さに大きく関わります。畑では、植物を育てる作業と育たないようにする作業が同時に行われるのです。植物たちの命に対して相反する対応をしなければならないことに何とも言えない気持ちになります。

さて今回は、4月には新しいきれいな葉にすっかりおおわれている、マサキが育つようすを紹介します。