vol.26 - No.16 (2024年11月15日)
食卓にのぼる作物はできる限り自分で育てたいと思い、撮影もかねて畑でオクラ・ネギ・タマネギ・ニンジン・カブ・レタス・サツマイモ・ダイコン・コマツナ・ハクサイ・キャベツ・チンゲンサイ・ショウガ・ニンニクを育てています。アブラナ科の植物は、モンシロチョウ・ヨトウムシなどの幼虫やオンブバッタに食べられてしまうので、細かい目の網をかけて育てています。できる限り農薬を使わないようにしたいと思っているからです。しかし、なかなか手強いもので、葉に虫食いの穴があけられていたり、ひどいときには苗の茎が根元付近でかみ切られたりしていて、網をかけただけでは完全というわけにはいきません。困った虫たちの中で一番手強いのはヨトウムシの幼虫です。この幼虫は昼間姿を見ることはまれで、多くの場合土の中や葉の間に隠れています。そのため、網の内側の地中に最初から潜んでいているということも多々あるのです。加えて、網の下をくぐり入ってくることもあるので、被害にあってからその存在に気づくことがほとんどです。手間はかかりますが、被害にあった苗の周りの土を掘り返し、発見したら根気強く駆除しています。ある程度は虫たちに食べられてもいいと思いながら育てていますが、丹精込めて育てた作物を、収穫前にごっそり持って行ってしまう、ヨトウムシならぬヨトウビトの存在は許すわけにはいきません。
さて今回は、20年ほど前に一度紹介しているチョウではありますが、成虫で冬越しするために秋の終わりでもよく見かける、キタテハが育つようすを紹介します。今回から3回に分けて詳しく紹介します。