vol.26 - No.7 (2024年7月1日)

前回、私の周辺ではカメムシの異常発生を確認していませんと書きましたが、6月に入ってからキマダラカメムシやチャバネアオカメムシ・ホオズキカメムシの卵を見つけたり、アオカメムシやカメムシの仲間のナガメなどの成虫を見かけたりと、特に注意して探したわけではないのですが、いつもよりは多いと思われる状態となっています。そのため、孵化や脱皮のようすなどの撮影や虫たちの餌の用意に多くの時間を使うこととなりました。孵化や脱皮、蛹化や羽化の瞬間は非常に劇的で昆虫それぞれに違いもあり、何度その瞬間に出会っても飽きることはありません。臭いと言われたり、果樹の害虫として嫌われたりしているカメムシであっても、大きく姿を変えるときにはがんばれと声援を送ってしまいます。ただ、こうした瞬間に出会うためには、偶然出会えた場合を除き、多くの時間を費やすことになります。じらされても、がまんを強いられても、それに耐える精神力と集中力が求められます。それでも、しばしば撮影中に途切れてしまうことがあります。費やした長い時間を無駄にすることになりますが、そんな画像や動画も、孵化の○○時間前や○○分後といったファイルで記録として残しています。データ保存用のハードディスクの数は増える一方です。生き物との新しい出会いを楽しみながらも、今まで撮影したものをどうするかに目を向けなければならないと思い始めています。

さて今回は、7月からの夏の間に花を咲かせる、ちょっとかわいそうな名前のベニバナボロギクが育つようすを紹介します。