vol.25 - No.13 (2023年10月1日)

前にお話しした畑のラッカセイは、周囲をすべて網で覆って育てた最後の1株も網の弱くなっているところが破られ、とうとう全滅してしまいました。破られた穴の大きさや、まわりの畑で仕事をしている人の話を合わせると、ハクビシンの仕業であろうということになりました。だとすると、ハクビシンの好物を育てることは難しいということになります。そこで、ラッカセイが被害をうけはじめたころから、ダメでもいいと思いながら、去年育てた時に種を採取しておいたオクラを育て始めました。オクラは順調に育ち、株と株の間を50cmほどとったのですが、重なり合うほどに大きくなり、今ではたくさんの実を収穫できるようになりました。ハクビシンと思われる獣はオクラを好まないようです。数か所地面が掘られたことにより1本の株が倒されはしましたが、他の被害は出ていません。晴天続きの時には育つか心配だったオクラですが、それでも日に十数個の実を収穫できています。そして、雨が降った後の数日間は、毎日20個30個と実を収穫することができ、畑の持ち主ばかりでなく他の知り合いにもお裾分けができるほどです。雨が収穫に大きな影響を与えることに驚くと共に、農家の人が長い年月をかけて作り上げた畑の力の大きさを痛感することとなりました。ラッカセイを育てようとしたことから始まった畑とのかかわりの中で、野生動物による農作物への被害を実感できただけでなく、長い年月をかけて作り上げた素晴らしい畑や田が今あちこちで荒れ地と化してしまっていることについても、身近なこととして考えさせられました。

さて今回は、アメリカオニアザミの2回目です。春に育ち始めた苗がぐんぐんと大きくなり、綿毛のつく新しい種をまき散らすようになるまでを紹介します。