vol.25 - No.12 (2023年9月15日)

10年以上前に、庭のイチジクの木がゴマダラカミキリなどのカミキリムシにおそわれたことがあります。カミキリムシの幼虫が幹の中で育ち、幹のあちこちからオレンジ色の木くずが吹き出すようになったのです。カミキリムシの幼虫が育つようすを撮影するには都合がよかったので、そのまま観察を続けることにしたのですが、イチジクの木は枯れてしまいました。枯れ始めのころにはコゲラ(キツツキの仲間)やシジュウカラがやってきて、鳥たちの撮影もできてよかったのですが…。地上部分が全て茶色くなってしまったので、根元付近ですっぱりと切ることにしました。切ってからしばらくすると、根元の周りから新しい芽がのび出しました。根まで枯れてしまったわけではなかったのです。ところが、喜んだのも束の間、新しくのび出した細い幹は、またしてもカミキリムシによって穴だらけにされてしまいました。育っては地上部が枯れるを繰り返すイチジクの木を何とかしたいと思い、今まで使わなかった殺虫剤を使ってみることにしました。それから5年、木は順調に育ちました。カミキリムシに産卵されたことに気づき、何本かの枝は切り落としましたが、最初に地上部分が枯れてしまった時より大きくなりました。その結果、たくさんの実をつけるようになりました。しかしその実をおいしく食べることがなかなかできません。最初に熟し始めた2つの実は、翌日収穫しようと思った次の日の朝、確かここにあったはずと実を探しても影も形もないのです。下に落ちてもいません。次から次に熟し始める実を注意深く見守ったのですが、実の付け根部分だけを残し、おいしい部分がなくなってしまった実をいくつも見ることとなりました。鳥だろうか?。そこで、実に網の袋をかぶせてみました。なかなか上手にかぶせることができないので、シロテンハナムグリなどのコガネムシに食べられてしまったものもありましたが、やっと十数個の実を収穫することができました。シロテンハナムグリ以外、実を横取りした犯人は分からないままですが、残る実がわずかになったある日の朝、実のつく枝が枝先30cmほどの所で折られているのを発見しました。夜の間に枝を折るほどの大きさの獣がイチジクの木にやってきたと推察しています。近くにはこれから熟すキウイの実がたくさんなっています。被害を防ぐ方法を考えなければいけません。

さて今回は、ホシササキリの2回目です。3齢幼虫が成虫になるまでのようすです。