vol.25 - No.01 (2023年4月1日)

1月下旬に10年に一度といわれた寒波に襲われたかと思うと、3月に入ってからは4月下旬または5月上旬の暖かさとなり、寒暖差の大きな一年の初めとなりました。やっと寒さの峠を越したと思われる3月の上旬に、1年の中で最も過ごしやすい4月や5月の気温となり、心地よい数日間が過ごせたことはとても良かったと私を含め多くの人が感じたことでしょう。しかしその後、庭でいくつもの困ったことが起こりました。暖かさのせいで、庭に植えられた植物がいつもより早く成長してしまったのです。少しずつ収穫し食べようと思っていたダイコンが、一斉に花茎をのばし始めてしまいました。急いで食べないと、根にためた栄養が花を咲かせるために使われてしまい、おいしく食べられなくなってしまいます。ノラボウも体が大きくなる前に花茎をのばし始めています。ダイコンとは異なり、ノラボウは花茎を食用にするのでよさそうですが、小さい体からのびた花茎を食べてしまうと、たくさんの花茎を収穫することができません。木々は花芽や葉芽をふくらませて広げ始め、柔らかそうなつぼみをふくらませたり葉を広げたりしています。暖かさを感じ急いで育ち始めてしまったそれらを、ふたたび真冬のような寒さが襲いはしまいかと心配になります。東京では、3月14日にサクラの開花が宣言されました。サクラにとっては特別不都合なことはないでしょうが、サクラの開花を楽しみにしていた人たちにとっては、早く満開のサクラが見られることを喜んでばかりはいられません。開花日を予想して、数カ月前からお花見旅行を計画し、日程の調整をしたり宿の予約をした人たちにとっては、例年通りの開花であってほしかったはずです。季節の移り変わり、気候の変化を予測して色々な準備をし計画を立てて生活をしている人がたくさんいます。それらのことを考えると、例年通りの寒さ暖かさであってほしいものだと思います。

さて今回は、春に花を咲かせるアブラナ科の野菜ロマネスコの紹介です。発芽から食べごろになるまでと、花が咲くまでの2回に分けて紹介します。