vol.24 - No.02 (2022年4月15日)

4月の声を聞く前に、庭は花いっぱいになりました。花のほとんどは、前年のこぼれ種が芽を出して育ったものです。我が家は今年も花に囲まれた4月となり、新年度は穏やかに1日1日と過ぎていきます。加えて、今度は木々が芽をふくらませ、葉を広げて緑色になっていきます。私は日を追うごとに緑が増し、淡い色の変化を見せてくれる4月の落葉樹の山が好きです。芽吹いたばかりのつぼみが開き、美しい黄緑色になる。そうして1日ごとに変わる色の変化が、暖かい春への案内をしてくれているようで安らかな気持ちを増幅させてくれます。みずみずしい黄緑色に変わる4月の山々の変化を、今までは当たり前のこととして眺めてきました。しかし、今年はそんな当たり前の情景を落ち着いて見ていることができません。それどころではない状態に置かれている人たちがたくさんいると毎日のように報じられ、穏やかな気持ちでいられない日々が続きます。春は多くの生き物が子育てをします、生きていくため、子育てのためには、たくさんの命が食べ物となって失われます。子どもたちがすくすくと育つ希望に満ちた光景の背後には、たくさんの失われる命があります。お腹の満たされた猛獣や猛禽類の周りで穏やかに過ごす草食動物の光景などが頭をよぎると、ため息が出てしまうこともあります。しかし、これらの命は地球上の命の営みの中で、無駄に失われていったものでないことがほとんどです。美しい自然の姿は人の心を穏やかにします。命の尊さをしっかり心に留めることができる人々ばかりの世界になってほしいものです。

さて今回は、ナナホシテントウの2回目です。卵が孵化して1齢幼虫になるまでのようすです。