vol.23 - No.13 (2021年10月1日)

秋はさまざまなキクの花が咲く季節です。キクは、古来から日本でよく栽培されていたので、体の大きさや体型、花の姿や色などの異なる品種が数多く存在します。次々と新しい品種が作られる園芸種の数は数え切れません。キク科植物となるとさらに千差万別で、これもキク科なのかと驚くほど膨大な種類があります。そんなキク科植物の中にはとてもかわいそうな名前のものがいくつかあります。「名は体を表す。」ということわざのとおり、名前からどんな植物なのかおおよその推理ができることも大切かと思います。ですが、それでもあまりにもひどいのではと思う名前があるのです。以前すでに紹介したことがあるハキダメギク。そして、今回紹介するノボロギク。その仲間にはダンドボロギク・ベニバナボロギクがあります。キク科以外に目を向けると、ワルナスビ・ヤブジラミ・クサレダマ(漢字では「腐れ玉」ではなく「草連玉」」と書きますが…)などがあります。極めつけはヘクソカズラでしょうか。ちょっとだけかわいそうなものまで含めたら、かわいそうな名の植物図鑑ができてしまうのではと思ってしまいます。

さて今回は、上記したボロギクの中から、ノボロギクが育つようすを紹介します。