vol.22 - No.13 (2020年10月1日)
最近、マルカメムシ・ヨツモンカメノコハムシ・シオカラトンボなどの、孵化直後からの小さな昆虫の撮影を続けています。小さな昆虫の撮影にだいぶ慣れてきたところで、ふと蚊の卵の撮影がまだできていないことを思い出しました。そこでさっそく夕方庭に出て、ヒトスジシマカが吸血に来るのを待ち、腕に止まる蚊を品定めすることにしました。大きく育ったヒトスジシマカ以外は手でたたき、体格の良いヒトスジシマカには血を吸わせます。もうそろそろ満腹かなと思われるころに、20年ほど前まで使っていたフィルムケースをかぶせて捕まえます。その蚊を、水と木片を入れたシャーレ(ペトリ皿)の入った飼育ケースの中に入れて産卵を待つことにしました。ところが、蚊が死んでしまったのを見届けてからシャーレの中を実態顕微鏡を使ってくまなく調べたのですが、いくら探しても卵らしきものは見つかりません。血を吸った後に交尾をして産卵するのかとも思ったのですが、よくよく考えてみると、蚊は飛びながら交尾するので重たいお腹で交尾するというのもおかしい気がします。それでも念のため、シャーレを飼育ケースの中に入れてしばらくようすを見ることにしました。1週間ほどたち、シャーレの水もだいぶ蒸発してしまったころ、中を見たらびっくりです。何と蚊の幼虫ボウフラが何匹も泳いでいるではありませんか。卵を確認することはできませんでしたが、産卵させることには成功していたようです。そこで、また数匹の蚊に血を吸わせで捕まえ、今度こそは卵を見つけたいと思っています。
さて今回は、マユミという女性的な名前の木を紹介します。6枚では紹介しにくいところがあるので2回に分け、まずは発芽後1年間のようすを中心に紹介します。