vol.20 - No.23 (2019年3月1日)

1秒を短い時間だと考えると、5分の300秒や10分の600秒も、短い時間だと思ってしまいます。しかし、学校では5分の休み時間にトイレに行ったり水を飲んだりして次の授業の準備をします。10分の時間が与えられれば、子供たちは教室を出てグランドに行き、ボール投げをしたりおにごっこをしたりして遊びます。5分10分でも色々とできるものです。ですが、最近は特に、1年の経つのが速くなったと感じられます。年が明けてからもう2ヶ月が過ぎてしまったと思いながら、寒い冬がもうすぐ終わるぞ、寒いより暑いほうがましだななどと思ってしまいます。きびしい暑さに苦しめられた去年の夏のことなどすっかり忘れているのです。短く感じる1年ですが、いやなことを忘れさせるには十分な時間ということになるのでしょう。生き物たちは、1日や1年という基本となるの長さの中で、ずっと世代を繰り返してきました。その長さがちょうどよい長さとなるように体のサイクルに組み込んできたのでしょう。そう考えると、なんとなく納得できます。時間の流れには逆らえませんし、逆らって生きようとしてもストレスをためるだけです。私も、時間を大切にしようという気持ちは変わりませんが、できるだけゆったりと生きることを心がけようと思い始めました。あくせくせず、自然をゆっくり観るゆとりを持って過ごそうと思います。

さて今回は、2月に入ってつぼみがふくらみはじめ、そろそろ花を咲かせるようになったアセビが育つようすを紹介します。