vol.20 - No.08 (2018年7月15日)

撮影中のコブハクチョウのヒナたちは生後2か月となり、3羽とも元気に育っています。最近は10日から2週に一度撮影に出かけていますが、行くたびにいろいろなことがあって伝えたいことがいっぱいです。ヒナたちはほとんど母親に世話されて生活しているのですが、父親が何もしていないかというとそうではありません。先日そのことがよくわかる出来事に出会いました。いつものように巣の場所近くで親子の撮影をしていたときのことです。心無い人たちが、猟犬と思われるような大きな犬を連れてコブハクチョウの親子の前に現れたのです。何を考えているんだと思い、その人たちの方をにらむように見ていると、コブハクチョウの母親と3羽のヒナは、湖に入り十数メートル沖に移動しました。犬から離れて慌てるようすもなかったので、少し安心しながら見守っていたとき、あることに気がつきました。父親の存在です。何とコブハクチョウの父親は、犬と母子を結ぶ線上の、犬に近い湖面にいるではありませんか。母子との間にいてヒナたちを守っていたのです。母子が移動すると、父親も犬との線上になるように移動します。犬の目になって確認することはできませんでしたが、父親の体によって犬からは親子が見えなくなるようにしているかのようでした。子を育てるために父親鳥もしっかり役目をはたしている姿に感動させられました。

さて今回は、シモフリスズメの2回目です。幼虫時代を終わるまでのようすを紹介します。