vol.19 - No.20 (2018年1月15日)

一年で一番寒い時を迎え、これから1ヶ月ほどは生き物たちにとって冬を乗り切るための試練の時となります。私が育てている植物は、霜のためにしおれたり白くなったりしながらも陽が当たると元気を取り戻します。前回話をしたアマガエルは、週に10匹ほどの小さな虫を食べながら日中暖かくなる部屋の中で過ごしているので、何とか冬が乗り切れそうです。しかし、セイヨウミツバチは思いもよらない状態です。今年は3群(巣箱が3つ)で冬を迎えました。秋口には各群ともほぼ同じ状態だったのですが、今は3群3様です。3箱並んだ巣箱の一番右は、これまで飼育してきたなかでも今までなかったほどの強群で、箱の中にはたくさんの蜂がいて子育てまでしています。次に一番左の箱ですが、これはいつもの冬越しの状態とほぼ同じで、一番多いときの半分ぐらいの蜂数です。そして最後に真ん中の巣箱はというと、何と左の巣箱の中にいる半分以下の蜂数で、冬を越すことが危ぶまれる状態です。どうしてこうしたバラツキがでるのか、10年以上飼育していてもいまだにその原因をつかむことができません。女王の産卵能力、冬の食糧である貯蜜の状態、秋口の蜂数のちょっとした違いや蜂の老若、原因はいろいろあると考えられます。ほんのわずかな違いが命取りとなってしまうこともあります。春を迎えることができない生き物がいることを思うと、改めて自然の厳しさを実感させられます。

さて今回は、厳冬の北海道、しかも流氷の上で生きるオオワシとオジロワシの姿を紹介します。