vol.17 - No.24 (2015年11月15日)

もうずっと前のことなのですが、たくさんのキャベツが植えられていた線路沿いの畑でのできごとです。その畑では、キャベツが順調に育ち、葉がまき始めるほどになっていました。すくすく育つキャベツの様子を見守っていたある日のことです。それまでうっそうとしげっていた線路わきの雑草が一斉に刈り取られ、きれいに整備されました。これで雑草の種が飛び散らずに済むようになったと、私は歓迎する気持ちでいました。ところがその翌日のことです。昼前に畑に行くと、そこには驚くべき光景が広がっていました。「あーみんな、レースキャベツになっちゃった。」その様子を見て、思わず私はこうつぶやきました。キャベツの葉が、みな食べられてしまい、すじだけが残っていたのです。夜のできごとなので目撃したわけではないのですが、今まで線路わきの雑草を食べていたたくさんのヨトウムシが、食べ物を失ったために近くの畑のキャベツを一斉に食べてしまったのでしょう。一夜にして畑はレースキャベツだらけになってしまいました。

大きくなってほしくない昆虫ではありますが、今回はそのヨトウムシ(ヨトウガ)の育つようすを紹介します。