vol.12 - No.18 (2010年12月15日)
学校の教材園には、来年の3年生のためにキャベツが植えられています。ついでにダイコンやニンジンも植えてみたのですが、なかなかうまく育ちません。カラスにいたずらされることと殺虫剤を使わないことが原因です。カラスは、育てている苗を育苗(いくびょう)ポットごとほうり投げていたずらをします。カラスの場合は、悪いやつだねと文句をいいながら転がったポットを整えて並べ直せば終わりですが、もっとやっかいなことがあります。モンシロチョウやカブラハバチの幼虫の場合は簡単には終わりません。薬を使わないので、卵や幼虫を見つけてつぶさなければなりません。これは3年生には難しいことです。なぜなら、春にモンシロチョウやアゲハを大切に育てたことがあるからです。
大人のように簡単に割り切ることができないのが通常でしょう。命の犠牲がなくては生きられない生き物として、人間も例外ではありません。ある時は大切にし、ある時には目の敵にする。そのことを真剣に考えるのは難しいことです。人としての心を育てれば育てるほど、生きるということの罪に苦しめられることでしょう。しかし、最近の子どもはしたたかで、自分を最優先にして生きている者が多いようです。動物としての本能にコントロールされて生きているように思えてしまいます。
さて、今回も前々回に続いてキチョウです。変化する蛹のようすを紹介します。