9月の天体図2023年
9月21日に、さそり座の1等星アンタレスが上弦前の月に隠される「アンタレス食」が起こります。アンタレスが月に隠される「潜入」は、21日の17時過ぎに起こりますが、日の入り前の明るい空で起こるので、観察はやや難しいでしょう。月の背後から姿を現す「出現」は、18時30分過ぎになります。双眼鏡や天体望遠鏡を用いるとよりよく観察ができると思います。
東の空では、ペガスス座が昇ってきました。秋の四辺形は、夏の大三角ほど明るい星でつくられてはいませんが、静かな秋の夜の星座を観察するのに目じるしになる四辺形です。
9月29日は中秋の名月です。中秋の名月は、平安時代に中国から伝わったとされています。日本では、農業の行事と結びつきがあり、「芋名月」などとも呼ばれています。また、2023年は、中秋の名月と満月が同じ日ですが、中秋の名月と満月の日付がずれることがあります。
西の空では、うしかい座が沈もうとしています。アークトゥルスは、11月の早朝には東の空から昇ってくることから「茶がゆ星」(漁師が体を温めるために茶がゆを食べるころに昇ってくる)などとも呼ばれています。