まず,第29会目のあらすじを…
室町時代の太田道灌は旅の途中でにわか雨に遭い,民家に蓑(みの:現在のレインコート)を借りに寄った。
すると,娘が山吹の花を一輪差し出し,
『七重八重 花は咲けども 山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき』
と詠んだ。
つまり,八重咲きの山吹の花には実がならない,ということでした。
マスターは,これに疑問を抱きました。
というのは,ネットで調べていたところ,次のような話を見つけたからです。
「八重咲きの山吹は園芸種に品種改良され,おしべが花弁になり,めしべが退化した…」
平安時代に詠まれた和歌に出てくる八重咲きの山吹が,山吹を「品種改良」したものだなんて…
そこで,花の咲く4月を待っていました。
4月27日
4月になると,山吹の咲いている花を探し歩きました。
そして,一重の花と八重の花をいくつかマークし,カメラに撮りました。
まずは,
一重の山吹にはどんな実がなるのかな?
まだかまだかと待ってると…
6月7日
どうです? かわいい実がなっていました。
直径 3〜4 mm ぐらいの大きさです。
人生長いのですが,山吹の実を見たのはこれが初めてです。
カッターで割ってみると,意外とスーッと切れました。
ということは,まだ種ができていない? それとも,種にはならない? う〜ん,わからん。
とにかく「一重の山吹には,こんな形の実がなるんだな」と脳裏に焼き付けました。