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先生の休みじかんタイトル
第2回 めしべ・おしべ・花びら・がく…?「花のつくり」を観察しよう! もくじ
前 練馬区立豊玉小学校長 上薗 明
 

 校庭の木々の緑も濃くなり,すっかり初夏の装いになりました。校庭でも色々な種類の花が咲き,花のつくりを観察する絶好の季節です。
  これからとりあげる花は,学校や公園などで,よく見かける花です。みなさんもよ~く知っている花です。でも,花のつくりがちょっと変わっています。
 どれが「めしべ,おしべ,花びら,がく」なのか,分かりますか?

アサガオの花のつくり 

まず,一般的な花のつくりをおさらいしましょう。

左のイラストのように,外側から,がく,花びら,おしべ,めしべの順についています。

● ツユクサ(ツユクサ科)

ツユクサの写真
  • 「花びら」は3枚あり,上の方の2枚は大きく青色,他の1枚は下のほうにつき小形で無色です。
  • 「花びら」の外側にある「がく」は,3枚あります。
  • 「おしべ」は6本あり,2本は黒っぽくて長く,他の4本は黄色いですが,本来のおしべとしてのはたらきはなく「かざりおしべ」といいます。
  • 「めしべ」は1本あります。

 夏のころ,美しい青色の花を開く,皆さんもよく知っている草です。
 でも,花のつくりはなかなかおもしろいですよ。

ツユクサの花のつくり

● ホウセンカ(ツリフネソウ科)

 誰もがよく知っている花ですが,この花のつくりもおもしろいです。
 花の後ろ側には細長いひものようなものがついています。これを距(きょ)といいます。これは花びらまたはがくの一部が変形したものです。

ホウセンカの花のつくり

● ドクダミ(ドクダミ科)

ドクダミの花の写真
  • 1つの花には,「花びら」も「がく」もなく,ただ3本の「おしべ」と1本の「めしべ」があるだけです。
  • めしべの頭は,3つに分かれています。
 ドクダミの花は,4枚の大きな白い花びらを十字形につけているように見えます。しかし,それは「包(ほう)」(きずつきやすいおしべやめしべをつぼみの状態で守る役目をするもので,葉が変化したもの)の一種で,「総包(そうほう)」と呼ばれているものです。
 花は,黄色い芯のようになっている部分で,小さい花が穂のような形にたくさん集まっています。

ドクダミの花のつくり

● ガクアジサイ(ユキノシタ科)

アジサイの花の写真

 この小さな花には,小さい三角形をした5枚の「がく」,楕円形をして先のとがった5枚の「花びら」,10本の「おしべ」,3~5本に分かれた1本の「めしべ」があり,実を結びます。

 4~5枚の花びらのように見えるのは,「がく」で「かざり花」といい実を結びません。
 真ん中に集まっているたくさんの小さなつぼみのようなものが花です。

アジサイの花のつくり

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