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練馬区立豊玉小学校長 上薗 明 |
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すっかり葉を落として「枯れてしまったのかな?」と心配にもなる校庭の落葉樹(らくようじゅ)。でも、枝の先などをよ~く見ると、「冬芽」を見つけることができます。
この「冬芽」、もっともっとよ~く観察すると、厳しい冬の寒さから中の芽を守るために色々な工夫をしているのがわかりますよ。
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○何枚も着物を重ね着したような冬芽 |
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- 葉が変化して魚のうろこのようになった鱗片葉(りんぺんよう)でおおい、中の芽を守っています。
ソメイヨシノ・ウメ・ミズキ・ドウダンツツジなど
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(ソメイヨシノ) |
→ 切ってみると… |
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花や葉になるもとが、
ぎっしりつまっています。
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○毛のマントを着たような冬芽 |
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- 細かい毛の生えた鱗片葉で包むようにして、中の芽を守っています。
ハクモクレン・コブシ・ネコヤナギなど
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(ハクモクレン) |
→ 切ってみると… |
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花びらやおしべのもとになるものも、わかりますね。
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○ねばねばした液がついた冬芽 |
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- 鱗片葉の表面に油のようなねばねばした液をつけて、雨などをはじくようにして中の芽を守っています。
トチノキ・マロニエなど
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(トチノキ) |
→ 切ってみると… |
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春に伸びる芽のもとが、
ぎっしりつまっています。
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○はだかのままの冬芽 |
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- 鱗片葉をもたないで、小型の葉でおおって,中の芽を守っています。
アジサイ・ムラサキシキブなど
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(アジサイ) |
→ 切ってみると… |
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よーく見ると、アジサイの花の集りのもとが見えます。
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○ツバキの冬芽 |
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- じつはこの「冬芽」、冬でも青々とした葉をつけている 常緑樹にもあるのですよ。観察してごらん?
ツバキ・サザンカなど
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(ツバキ) |
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大きい方は花になる芽、
小さい方は葉になる芽です。
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これらの「冬芽」から、どんな芽がでてきて、どんな花や葉に育っていくのか??
観察を続けると・・・・・「あなたも植物博士になれるかも???」
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