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先生の休みじかん
第2回 花粉の飛ぶ季節がやってきた)もくじへ戻る
元杉並区立杉並第一小学校長 増田和彦

今年も花粉症(かふんしょう)の季節がやってきました。

わたしの家族も花粉症で、目がかゆい、鼻水が出る、くしゃみが出ると苦しい毎日です。

花粉症は、植物の花粉が原因(げんいん)で起こるアレルギー性(せい)の病気です。

人の体には、体内に入ってきた敵(てき)をやっつけようとするはたらきがあります。このはたらきのおかげで、健康でいられるわけです。しかし、このはたらきが特定のものにはたらいてしまうのがアレルギー症で、花粉に強く反応してしまうのが、花粉症です。

でも、花粉は花粉症を起こそうとして、飛んでいるわけではありません。

花粉が飛ぶということは、その植物が子孫を残すためにめばなに花粉を届けて受粉するという、大切な役割(やくわり)をしているということです。

悪者にするのはかわいそうですね。

花粉の形はよく見ると、とてもおもしろいですよ。

今の時期の花粉症の原因となっているスギは、風の力を利用して花粉を運んでいます。だから、遠くのなかまのめばなに、花粉がとどくように軽くて小さくなっています。

また、ヒマワリのように虫に花粉を運んでもらっている植物もあります。このような植物の花粉は、虫の体につきやすい形をしています。

どの植物も、子孫を残すために工夫をしているのですね。

花粉を集めて、花粉のひみつを調べましょう。


飛ぶ花粉のようす

 

スギの花粉  

風にのって飛べるように、軽くて小さい。

   
ヒマワリの花粉  

虫の体につきやすいように、まわりにとげがある。

 

「飛ぶ花粉のようす」と「スギ花粉」の写真は、東邦大学薬学部教授 佐橋紀男先生にご提供いただきました。

調べ方は、下の通りだよ。

  1. 調べたい花の花粉をセロハンテープで集める。
  2. 花粉のついたセロハンテープをスライドガラスにはりつける。
  3. けんび鏡で観察する。

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