私の勤務(きんむ)する小学校では、ホタルを飼育(しいく)しています。東京の下町の学校の小さな池ですが、7月にはたくさんのホタルがきれいに光りながら飛び回り、近所の人も見にきてとても評判(ひょうばん)です。学校で育てているホタルは、そんなに水がきれいでなくても育つヘイケボタルです。
メスのホタルは夏に卵(たまご)を産みます。卵からは1ヵ月後くらいに幼虫(ようちゅう)が出てきます。寒くなってホタルの幼虫がどう過(す)ごしているのか気になって、池の底をのぞいてみました。幼虫は黒っぽい色で、テントウムシの幼虫のような形をしていますが、池の底のどろにかくれてしまっていて、見つかりませんでした。ホタルは冬でもモノアラガイやヒメタニシを食べながら、少しずつ大きくなります。ホタルって、卵も幼虫も光るんですよ。機会があったら見てくださいね。
このあと何度か脱皮(だっぴ)をくり返して大きくなり、さなぎの時代を経(へ)て、来年の7月にまた光の舞(まい)を見せてくれることでしょう。 |
葛飾区立細田小学校長 浅井正秀
<写真>ヘイケボタルの成虫
<写真提供>東京ゲンジボタル研究所 古河義仁
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