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動物のかくれんぼ

教科書のなかみ

『しぜんのかんさつをしよう』では,動物は食べもののそばやかくれやすいところなど,だいたいきまった場所で見つけることができることを学習しました。

チョウのはねはきれいな色やもようをしていますが,タテハチョウのなかまは,はねをとじたときに見えるめんが茶色く地味じみな色をしています。はねをとじて休んでいると,かれ葉のようでチョウだとは気づかないでしょう。

キタテハ

このように,色やもようがまわりのかんきょうにまぎれてしまい,目立たなくなることを保護色ほごしょくといいます。葉のみどり色や木のかわの茶色,地面じめんのじゃりの色やもようなど,多くの動物は,しぜんのなかの色やもようににた保護色をしています。

また,アマガエルはまわりのかんきょうにあわせて,体の色をかえることができます。いつもは草の上でくらしているので,体の色はきみどり色ですが,地面の上にいるときや,かれ草の上にいるときは,茶色やまだらもようにへんしんするのです。

アマガエル

では,なぜ動物はすんでいるところのかんきょうにまぎれたいのでしょうか?
すがたが目立つと,かんたんに自分を食べる動物に見つかってしまいます。動物は安全にくらすために,色やもようを目立たなくさせて,自分を食べるてきに見つからないようにしているのです。

色やもようだけでなく,すがたや形,行動までにせることを擬態ぎたいといいます。どくのないガやカミキリムシが,どくのあるスズメバチそっくりのすがたをすることで,自分を食べるてきからのがれることがよく知られています。 木のえだにそっくりのシャクトリムシ(シャクガのよう虫)は,体の角度まで木のえだと同じにして,じっとしています。すると,近くにシャクトリムシがすきな鳥がやってきても,鳥はシャクトリムシに気づかないのです。

クサカゲロウの仲間の幼虫

このように,保護色や擬態は,動物たちが安全にくらすために手に入れた生きるちえなのです。

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