確率という考え方がいつごろから使われるようになったのかは,
はっきりとはわかっていません。さいころを投げることを何回もくり返しているうちに,1の目が出ることが一定の割合で起こることに気づいたのかもしれません。
さいころを使った遊びの歴史は古く,紀元前からの記録もあるようですが,確率が学問として誕生したのは17世紀になってからです。
オランダの数学者であり,哲学者であるホイヘンス(1629〜1695)の著書『賭け事の計算について』(1657)が,確率に関する最初の数学書といわれています。また,イタリアの数学者カルダノ(1501〜1576)も,自分の著書の中で,賭け事に関する次のような問題を紹介しています。
「2個のさいころを同時に投げて,出た目の和に賭けるものとする。目の和がいくつの場合に賭けるのがいちばん有利か?」
みなさんは,カルダノの出した問題が解けますか。
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目の和が7になる場合が6通りで,最も確率が大きく,有利である。