体温計のなかには,「30秒で測れる体温計」など,短い時間で測れるものがあります。このような体温計を,予測式体温計といいます。どのようにして,短い時間で体温を測っているのでしょうか。
体温計をわきの下に入れると,温度が安定するまで,およそ10分かかります。予測式体温計では,温度の変化をある関数とみなすことで,最初の数十秒の測定データから,10分後にどのくらいの温度になるかを,その関数の式にあてはめて計算し,体温を予測するのです。
炊飯器にも,関数を利用したものがあります。右下の炊飯器は,米を入れると自動で重さを測定し,必要な水の量を計算して表示します。米の重さと必要な水の量は関数の関係になっているため,米の重さをもとに必要な水の量を求めることができるのです。
家の炊飯器でご飯を炊いたとき,日によってご飯の固さがちがうと感じることはありませんか。目分量だと,日によって米や水の量にばらつきが出てしまうものです。重さから適した水の量を正確に計算することで,この炊飯器はいつでも同じ固さのご飯が炊けるように工夫されています。