数の世界では,1年で学んだ素数のように
特徴のある数がいろいろと知られています。
よく知られるいくつかの数を見ていきましょう。
差が2である素数の組を,双子素数といいます。
例
(3,5),(5,7),(11,13),(17,19)など
素数が無限に存在することは証明されていますが,双子素数が無限に存在することは証明されていません。
自然数aの,a以外の約数の和がaに等しいとき,aを完全数といいます。
6や28などは,紀元前から完全数として知られていました。
例
6 ➡︎ 6以外の約数は1,2,3
1+2+3=6
28 ➡︎ 28以外の約数は
1,2,4,7,14
1+2+4+7+14=28
現在では51個の完全数が知られていますが,その数の一の位はすべて,6または8です。
また,奇数の完全数はまだ見つかっていません。(2024年1月現在)
2つの自然数aとbがあり,aのa以外の約数の和がbに等しく,bのb以外の約数の和がaに
等しいとき,aとbを友愛数といいます。たとえば,220と284は友愛数です。
例
220 ➡︎ 220以外の約数は,
1,2,4,5,10,11,20,22,44,55,110
1+2+4+5+10+11+20+22+44+55+110=284
284 ➡︎ 284以外の約数は,
1,2,4,71,142
1+2+4+71+142=220
ほかに,1184と1210など,現在までに見つかっている友愛数の組は数多くありますが,
すべて偶数どうし,または奇数どうしのものです。偶数と奇数の友愛数はまだ見つかっていません。(2024年1月現在)
2つの自然数aとbがあり,aの1とa以外の約数の和がbに等しく,bの1とb以外の約数の和がaに等しいとき,aとbを婚約数という。たとえば,48と75は婚約数です。
例
48の1と48以外の約数は,
2,3,4,6,8,12,16,24
2+3+4+6+8+12+16+24=75
75の1と75以外の約数は,
3,5,15,25
3+5+15+25=48
ほかに,140と175など,現在までに見つかっている婚約数は数多くありますが,
すべて偶数と奇数の組み合わせによるものです。