日本では,江戸時代に「和算」と呼ばれる数学が発展しました。和算家として,吉田光由,関孝和,建部賢弘などが知られています。また,数学に関する書物も多く出版されました。そのうちの1つが,吉田光由が書いた『塵劫記』と呼ばれる書物です。塵劫記には,数の読み方や九九など,いろいろな数学の内容が掲載され,当時の数学の教科書として庶民に親しまれていました。
この塵劫記に,「絹盗人算」と呼ばれる次のような問題がのっています。
塵劫記では,この問題を方程式を使わずに,次のような考え方で解いています。
上の問題を解く方程式を盗人を x 人としてつくってみましょう。
塵劫記の解き方と方程式を使った
解き方で似ているところがあるかな。
盗人の数を x 人とすると,
8x−7=7x+8x=15
盗んだ反物の数は,
15×8-7=113
113反