平均の平均は全体の平均?

データの活用 深める

 小学校では,平均値,最頻値,中央値などの代表値を学びました。そして,中学校では,階級値を学びました。

 平均は「ならして考える」ということからわかりやすく,広く利用されています。たとえば,次の表はバスケットボール部の生徒がシュートを10回したときの成功数を調べた資料です。1年生部員の平均値と2年生部員の平均値を比べると,2年生のほうがが大きいことがわかります。

1年生部員
生徒番号成功数
12
25
33
47
55
66
73
89
98
103
合計51
平均値5.1
2年生部員
生徒番号成功数
14
29
38
47
55
67
78
85
96
107
117
123
136
149
158
合計99
平均値6.6

 このバスケットボール部の1年生と2年生をまとめた全体の平均値はどのように求められる
でしょうか。Aさんは,1年生の平均値と2年生の平均値を使って,次のように求めました。

Aさんの考え

1年生の平均値は5.1回,2年生の平均値は6.6回
だから,(5.1+6.6)÷ 2 = 5.85

したがって,全体の平均値は5.85回

 Aさんの求め方は正しいように見えますが,実は正しくありません。正しい求め方は,次のようになります。

正しい考え方

成功数の合計は,51+99=150(回)

人数の合計は,10+15=25(人)

だから,150÷25=6

したがって,全体の平均値は6回

正しい考え方の図
戻る