本州と九州を隔てる関門海峡は,最もせまいところの幅が約700mしかありません。
それにも関わらず,1日に500隻もの船が通ります。そのため,関門海峡には船が安全に進むための
工夫がたくさんあります。
そのうちの1つが,「導灯」です。導灯とは,夜間に船が安全に進めるように,せまいところや
湾の入り口などに設置された灯りのことです。高低差のある2個1組の導灯が一直線上に並んで見えるように進むと,安全な通り道となります。関門海峡内には5組の導灯があり,この数は世界一です。
上の地図の「下関導灯」と「彦島導灯」は,関門海峡の東から進入してくる船のための導灯です。
点線は,船の安全な通り道を表しています。彦島のほうへ向かう船は,まず下関導灯が一直線上に
並んで見えるようにまっすぐ進みます。その後,彦島導灯が一直線上に並んで見える位置まで
来たら,進路を彦島導灯のほうへ変えて,まっすぐに進みます。このようにすると,安全に進むことができます。