ここでマスターは,水銀を使って残りの金属の重さを比べることにしました。
水銀は体温計などに使われていた銀色の液体です(※水銀は毒性があるため,2021年以降は水銀を使った体温計は製造を禁止されています)。
密度は 13.5 g/cm$^3$ もある重い金属です。
![水銀にモーターの先を入れてみる](/science_cafe/042/images/sc042p2_01_pc.png)
そんな水銀の中に,糸で吊るしたモーターの先の錘を入れてみます。
![水銀にモーターの先を入れてみる](/science_cafe/042/images/sc042p2_01_sp.png)
さぁ,浮くでしょうか,沈むでしょうか。
予想してみてくださいね。
![浮いた?](/science_cafe/042/images/sc042p2_02_pc.png)
あ,浮いた!
ということは,錘の物質は水銀よりも軽いのかな?
錘にするなら重い方がいいと思うけど…
おっと,これは実験の仕方がまずかったようです。
たとえば…
![水に浮く一円玉](/science_cafe/042/images/sc042p2_03_pc.png)
たとえば…
水よりも重いアルミニウムでできた一円玉でも,写真左のように水に浮かすことができます。
これは,水の表面張力によって浮いているので,一円玉を水に押し込むと表面張力を失って沈み,浮いてきません(写真右)。
先ほどのモーターの錘も,水銀の中に押し込んでも浮いてくるかを確認しないといけませんでしたね。
![錘を水銀に押し込む](/science_cafe/042/images/sc042p2_04_pc.png)
錘をガラス棒で水銀の中に押し込むと…(→)
![錘は水銀に沈む](/science_cafe/042/images/sc042p2_05_sp.png)
沈んだままで,浮いてきませんね。
つまり『錘は水銀より重い』ということになります。
続いて,鉄と鉛も水銀に押し込んでみました。
![錘は水銀に沈む](/science_cafe/042/images/sc042p2_05_pc.png)
![錘は水銀に沈む](/science_cafe/042/images/sc042p2_06_pc.png)
どちらもプカプカと浮いてきました。
鉛は釣りの錘にも使うのに,浮くなんて意外だな
したがって,振動モーターの錘は,㋒鉄でも㋓鉛でもないことが判明しました。
となると…?
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