vol.25 - No.24 (2024年3月15日)

新年を迎えたと思ったら、あっという間に年度の終わりの時となりました。卒業式や年度のしめくくりに大忙し、加えて新年度の入学式の準備も並行して行いながら慌ただしい時を過ごしている人も多いことでしょう。そんな人たちからは白い目で見られてしまいそうですが、私は食べ損ねてしまったコマツナやブロッコリーがナノハナのように黄色い花をたくさん咲かせる姿や、除草しきれなかったホトケノザが一面赤紫色の花を咲かせるようすなど、ゆったりとした気持ちでながめながら過ごしています。本当はこの先紹介できる昆虫などの動物や植物の準備が十分とは言えない現実が、たびたび頭をもたげハッとはするのですが、気楽な毎日を過ごしているというのが本当のところです。これからは生き物の活動が活発になるので、生き物の撮影を兼ねた旅行計画を上手に立てて、あちこちで花を咲かせ始める野草や木々の撮影をするつもりですが、1つ問題を感じています。持ち歩く撮影機材を小型軽量化させているのですが、少しも軽くなったように思えないのです。ということは、体力の衰えは認めざるを得ないということになります。これからは持ち歩くレンズの本数を減らさなくてはならなくなるでしょう。日本各地に育つその土地固有の動植物にまだまだたくさん出会いたいと思いながらも、スピードを上げて進むように感じる時の流れと年齢が増すことによる体力の低下に、どう向き合って上手に過ごしたらよいかという課題を、常に心に留めて過ごさなくてはならなくなりました。

さて今回は、外来種のヨーロッパイエコオロギの2回目です。2齢幼虫が亜終齢幼虫になるまでの姿を紹介します。